【ケーススタディ】FC東京「味の素スタジアム」のセンサリールーム

FC東京センサリールーム

感覚過敏研究所SDI推進室のサイトで、クワイエットアワー、センサリールーム、カームダウンスペース、センサリーマップ、センサリーフレンドリーな商品などの国内外の事例を紹介しております。多くの事例をお伝えしながら、目に見えない感覚におけるダイバーシティ&インクルージョンを考えるきっかけになればと考えています。

今回は、日本プロサッカーリーグ(Jーリーグ)のFC東京さんのセンサリールームの取り組みを紹介します。

日本プロサッカーリーグ(Jーリーグ)のFC東京は、ホームスタジアムである、東京都・調布の味の素スタジアムにて2022年のシーズンより、センサリールームの運用を開始しました。

センサリールームとは?

センサリールームは、音や光、ニオイなどの五感の刺激を少なくし、聴覚・視覚など感覚過敏の症状がある人やその家族が安心して過ごせる空間・部屋のことです。
詳細:https://sdi.kabin.life//sensoryroom

明るすぎない照度と、大きな音や声などの大音量を遮る遮音が施され、人混みや周囲の視線を避けた安心できる部屋で、防音ガラス越しにサッカー観戦や映画などを楽しめることを目的とした部屋。目的の前提には、見方や楽しみ方の「方法」が多数派とは違うだけで、困りごとがない人たちと同様に「観る」「楽しむ」といった思いは一緒であるとの考え方があります。イングランドプレミアリーグでは、20チーム中14チームがセンサリールームを設置しています。

引用:Jリーグより

感覚過敏研究所も準備をお手伝いしました

正式運用される2022年の前年から、FC東京さんは、丁寧に準備をし、テスト運用されていました。感覚過敏研究所の所長・加藤も準備期間にスタジアムに行き、お手伝いさせていただきました。

撮影:感覚過敏研究所
FC東京センサリールーム
撮影:感覚過敏研究所

センサリールームの必要性をあらためて実感

センサリールームもご利用いただいている間、感覚過敏研究所・所長は一般のお客様と同じようにスタジアムで観戦していました。コロナ対策で声出し禁止、観戦者も制限していました。しかし、会場の拍手が想像以上に大きく、聴覚過敏のある加藤は体調が悪くなり、途中でスタジアムを抜けて休憩することになりました。

サッカースタジアムの音は、聴覚過敏がある人みはかなりの負担です。センサリールーム、本当に必要です。

センサリールームを利用したい時

現在は、一般申し込みはできず、関係団体や教育機関と連携して実施されいます。今後の情報は、FC東京のホームページなどをご確認ください。

参考:FC東京「センサリールーム設置のおしらせ」

センサリールームを広めたい!

センサリールームやクワイエットアワーは感覚刺激に強い反応をする方々にとって安心できる空間や時間です。日本ではまだ浸透していない取り組みです。感覚過敏研究所SDI推進室としても、センサリールームの社会実装に力を注ぎたいと考えております。ご賛同くださる方、ともに社会実装に取り組んでくださる企業様・パートナー様を広く募集しております。

注)当記事は日本社会に向けて、クワイエットアワー、センサリールーム、カームダウンスペース、センサリーマップ、センサリーフレンドリーな商品の重要性をお伝えするものです。感覚過敏研究所SDI推進室が取り組んだ実績ではございませんので、ご了承ください。

文:加藤路瑛

感覚過敏研究所では、センサリールームやカームダウンスペース、クワイエットアワーの相談・企画・提案・設計などをおこなっています。

お気軽にお問い合わせください。

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