【ケーススタディ】日本サッカー協会(JFA)センサリールーム設置プロジェクト

感覚過敏研究所SDI推進室のサイトで、クワイエットアワー、センサリールーム、カームダウンスペース、センサリーマップ、センサリーフレンドリーな商品などの国内外の事例を紹介しております。多くの事例をお伝えしながら、目に見えない感覚におけるダイバーシティ&インクルージョンを考えるきっかけになればと考えています。

今回は、日本サッカー協会(JFA)が東京藝術大学の『Diversity on the Arts Project(DOOR:アート×福祉の人材育成プロジェクト)』との共同で立ち上げた「センサリー設置ルームプロジェクト」を紹介します。

JFAセンサリールーム設置プロジェクトとは

JFAセンサリールームプロジェクト設置プロジェクトとは、東京芸術大学と共同で立ち上げられた企画です。
サッカーが本当は大好きなのに、非日常的な場所・初めての場所や慣れない場所が苦手、人混みや大勢の人、大きな音や光が苦手、家に普段あるものがそばにないと落ち着かない……そうした人たちの需要を満たすための部屋を、「障がいのある方々の困難な体験環境をアートで解決する」というテーマのもと、センサリールームを製作しています。

実例

2021年12月19日(日)、国立競技場で行われた天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会決勝で、センサリールームが使用されました。

センサリールームから試合を観覧するギャラリー。

センサリールームには、ガラス窓から試合を見ることができるほか、以下のものも設置されました。

  • 狭すぎず、また光を遮断しすぎない、やわらかいテントのようなカームダウンスペース
  • 新聞紙で作られたクッション
  • ホワイトボード
  • 選手のユニフォームが掛けられたロッカー
  • 頭を入れると音を遮断できるクッション

この取り組みでは、他の施設、地域でも取り組みやすいものを作るよう意図されており、サッカー観戦における感覚過敏への配慮への足掛かりにもなることも狙いとしています。

センサリールームの内部の様子。様々な工夫が凝らされている。

センサリールームを広めたい!

センサリールームやクワイエットアワー、センサリーマップは感覚刺激に強い反応をする方々にとって安心できる空間・時間・ツールです。日本ではまだ浸透していない取り組みです。感覚過敏研究所SDI推進室としても、センサリールームの社会実装に力を注ぎたいと考えております。
ご賛同くださる方、ともに社会実装に取り組んでくださる企業様・パートナー様を広く募集しております。


注)当記事は日本社会に向けて、クワイエットアワー、センサリールーム、カームダウンスペース、センサリーマップ、センサリーフレンドリーな商品の重要性をお伝えするものです。感覚過敏研究所SDI推進室が取り組んだ実績ではございませんので、ご了承ください。

引用・参考元

JFA.jp「東京藝術大学<アート>× 日本サッカー協会<サッカー>「障がいのある方々の困難な体験環境をアートで解決するセンサリールームプロジェクト」【実施概要】」2021.09.14.

JFA.jp「センサリールームでの観戦にご招待!東京藝術大学との「センサリールームプロジェクト」でより楽しめるサッカー観戦環境を提供 天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会決勝」2021.11.22.

JFA.jp「センサリールーム設置プロジェクト 日比野克彦教授×北澤豪さん×播戸竜二さん座談会動画公開中」2022.01.20.

画像提供元:JFA

(文:きさらぎ みずき)

感覚過敏研究所では、センサリールームやカームダウンスペース、クワイエットアワーの相談・企画・提案・設計などをおこなっています。

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